IARプラグイン
embOS IARプラグインはデバッグ中の動作を監視し、お客様はタスクリスト、リソースセマフォ、メールボックスやタイマーの状態を調べることができます。
システム要件
- ver3.28以降のembOS
- ver4.3以降のIAR Embedded Workbench IDE(C-SPYデバッガー搭載)
対応CPU
embOSが対応するあらゆるCPUに対応しています。また、動作を実際に確認しているのは以下のリストにあるCPUです。
- Any ARM7 / ARM9 CPU
- Any ARM Cortex M0 CPU
- Any ARM Cortex M3 CPU
- Atmel AVR / ATMega
- Renesas H8/H8S
- Renesas M16C
- Renesas M16C80
- Renesas M32C
- Renesas R32C
- Renesas R8C
- Renesas RX
- Renesas SH2A
- Renesas (NEC) V850 / V850E / V850ES / V850E2
- Renesas (NEC) 78/K0
- TI MSP430 / MSP430x
embOSプラグインの入手方法
すべてのembOSダウンロードバージョンに付属しています。
インストールと導入方法
1.インストール
手順は非常に簡単です。ARMのプラグインディレクトリにembOSのプラグインパケージをコピーするだけです。
2.導入
初期設定ではプラグインは有効になっていません。プロジェクトオプションのデバッガーでプラグインを有効にして下さい。
以上です。これでデバッグ中やメインメニューからプラグインが利用できるようになります。
利用法
概要
デバッグセッションの間のみIAR Embedded Workbenchのメインメニューからプラグインを選択できます。デバックセッションが動いてない時は利用できません。
メニューからembOSの情報を表示することができます。また、利用できない情報がある場合はグレー表示となり選択できません。
タスクリスト
タスクリストはembOSにある全てのタスクの情報を表示しています。緑の矢印は実行中のタスクを指し示します。
またCPUがアイドル状態の場合は最下段のidleを指し示します。このidleは常に表示されていますが、タスクではなくidle状態にあることを示すmのです。
項目 | 説明 |
---|---|
緑矢印 | CPUが処理中のタスクを指し示します |
Prio | タスクの優先度 |
Id | タスクの固有アドレス |
Name | タスク名 |
Status | タスクの状態 |
Timeout | タスクが遅延している場合Time outと表示します。また括弧内にタスクが完了するまでの時間を表示します |
Stack Info | 使用中スタック数、使用可能スタック数、現在のbottom stackの位置を表示します |
Run count | アクティブ中のタスク数 |
Time slice | 残りのタイムスライスとタイムスライスのリロード数を表示しています |
Events | イベントマスク |
タスク感知( ver3.63以降のembOSとver5.20以降のIAR Embedded Workbenchが要件となります)
以下のCPUで利用できます。
- Any ARM7 / ARM9 / ARM11 and XScale core
- Any ARM Cortex M3 CPU
- Renesas M16C
- Renesas R32C
- Renesas RX
- Renesas SH2A
C-Spyプラグインを利用することで任意のタスクの状況を追跡、操作することができます
選択されたタスクは黄色い背景がつきます。
メールボックス
項目 | 説明 |
---|---|
Id | メールボックスのアドレス |
Messages | メッセージボックス内のメッセージ数と、最大収容可能メッセージ数を表示 |
Message size | それぞれのメッセージのサイズ |
pBuffer | メッセージの一時アドレス |
Waiting tasks | 待機中のタスクを表示 |
タイマー
Column | Description |
---|---|
Id | タイマーのアドレス |
Hook | タイムアウトのあとに呼ばれた関数を表示 |
Time | 遅延時間などのタイマーの状況を表示 |
Period | タイマーの動作回数 |
Active | 動作中かどうかを表示 |
リソースセマフォ
項目 | 説明 |
---|---|
Id | リソースセフォマのアドレス |
Owner | 使用しているタスクの名前とアドレス |
Use counter | セマフォを使用しているユーザー数 |
Waiting tasks | セマフォで待機中のタスクのリスト |
システム情報
重要なシステム変数のモニタリングができます。
設定
embOSプラグインではプラグインの動作を安定化させるために常時監視するタスク数、情報数などを制限しています。この制限をある範囲でユーザーが目的に合わせて設定することができます。
設定が完了したらOKを押して下さい。つぎのブレイクポイントで設定が適用されます。
また、プラグインが再読込されるたびにこれらの値は初期設定に書き換えられます。